アマチュアViolin弾きの「独り言」

~思いついたこと、気になることを自由に、気の向くままに~~<そうして中断です>~

水戸室内管弦楽団の演奏者の表情

日曜日の夜に、NHKのTVで「水戸室内管弦楽団」の定期演奏会が放映
された。

曲目はメンデルスゾーン 序曲「フィンがルの洞窟」
   同じく      交響曲第4番「イタリア」
   べートーベン   交響曲第4番
前半2曲の指揮が  ナタリー・シュトゥツマン
ベートーヴェンが  小澤征爾
小沢は約半年ぶりの指揮との事。

 

このオーケストラや「サイトウ記念オーケストラ」は仲間の集まりと言った
感じに満ち満ちていて、視覚も十分に楽しませてくれる。
サイトウ記念オケも、
最近は「桐朋」出身者だけでは無く、「東京藝大」、外国人等も出演しており
同窓会的な要素は薄くなっては居るが、とにかく楽しい雰囲気に満ちている。

 

放映された水戸室内楽の演奏会では、
小沢の体調を考えて、メンバーがとても気を使っているのが、ほほえましく
暖かい気分になった。
ベートーベンでは、各楽章の間で小沢が、椅子に腰掛けて少し休むのだが、
その時に、誰からとも無くチューニング(音の調子を合わせる)が始まる。
この演奏会で、彼が振っているのは3曲目。だから楽器の調子も落ち着き、
本来は楽章毎にチューニングをする必要は全く無い。
けれども、彼が休むのに合わせ、間を持たせるべくチューニングをする。
自然発生的なチューニング。
メンバーと小沢の呼吸がぴったりと合っている証だと思う。
本当は考えて見れば、この様な気遣いをされる位に、小沢の調子は良くない
のであろう。

 

で、ベートーヴェンが終わり、小沢が、そしてメンバーが、客席に挨拶をする。
その時、目についたのは、2ndヴァイオリンを弾いて居た若い女性奏者。
硬い無表情のまま、立っている。
演奏会を無事終え、小沢が無事に振り終えたことを、喜んでいるメンバーの
一体感とは一人だけ異質の雰囲気が漂う。
(調べてみると、最近加入したメンバーだった)


小沢が笑顔でメンバーの方を向く。そして、自分の方に顔を向けられると、
顔が途端に緩む。
小沢が、例えばチェロ、コントラバスの方を向くと、或いは1stヴァイオリンの方を
向くと、一瞬で固い無表情な顔になる。
彼女は、お客に対してでは無く、小沢に対してのみ笑顔を向け、対応している。
これって、テレビ画面だから判ることで、客席では、余り判らないかも知れない。
彼女にとっては、これらのメンバーと仲間意識を持つには若すぎ、参加目的は
「巨匠小沢」のお気に入りになる事しか無いのかも知れない。
露骨な態度に、その様な印象を持った。

 

このオーケストラは36名編成。(弦が23名、管が12名とティンパニー1名)
一体感のある、世界から集まっているこグループだけに、一人の態度に違和感を
強く感じた。
管は居ないが、弦は数名と行き来があるから、誰かに、私の感想を話してみようと
思っている。