アマチュアViolin弾きの「独り言」

~思いついたこと、気になることを自由に、気の向くままに~~<そうして中断です>~

徘徊する人・・

最近、高齢者が外出(徘徊)をして、そのまま戻れなくなっている
話しがマスコミで採り上げられている。


マスコミは話題を順繰りに追いかけ、地道に継続的に報道する
ことはない。
夏物ファッションを扱うのと同じレベルで、少し時間が経つと
話題にしなくなる。
その様な忌ま忌ましさを持ちつつも、話題になっている時に、
問題解決の方法、手段が真摯に検討され、一歩ずつでも前進をして
欲しいと切に願う。


近所に、70代後半の夫婦が住んで居られた。
ご主人が或る時、急に徘徊を始めた。
その時間帯は、夕方から深夜。
その家では、戸締まりの工夫を重ねて居られたが、十分に有効
な手段が無いまま、ほとんど連日徘徊が始まる様になった。


我が家に「又、居なくなった」と電話がかかってくると、近所を
一緒に探し回る。


暫くすると、幸いというか、徘徊の行き先が特定されることが
判った。
途中の道は異なっても、最終的には小高い丘の上の神社へ概ね
行くパターンが続いた。
行き先が判っても、神社には石段が有り、夜は暗い。
もし、踏み外しでもすれば、大きな事故になる。
途中の道も交通量がさほど多くは無いが、黒っぽい着衣で出て
しまえば、自動車の運転手からの識別が難しい。


やがて
3か月ほど経つと、行き先が神社とは限らなくなり、探し回る
手間も急激に大変になった。


結局、入院。
見舞いに行くと、本人は固定されている。
それを見るのが、とても辛かった。(そして1年ほどで亡くなった)


この人も、一つ間違えば「行方不明者」になる可能性が十分に
あった。
その時のことを、改めて思い出しながら最近の報道を見ている。