アマチュアViolin弾きの「独り言」

~思いついたこと、気になることを自由に、気の向くままに~~<そうして中断です>~

アートのこと

先日、若い女性と、少し若い女性と三人で出掛けた。
二人の女性は共に絵を描いている。
この人達のモチーフは、一人は主として人物、もう一人は主として静物。
つまり具象絵画である。
一人は国内と海外の研究所とで学び、もう一人は日本の美術学校出身、。

 

何となく、履歴を書き始めたが・・・・・・実は、音楽でもそうなのだが、
アートの世界では、より以上に観客は「学歴」「履歴=発表の場、受賞歴」を
気にすることが多い。
その上に「団体展にに所属」していることの有無を問いかけてくる。

 

目の前にある作品を、自分の感覚で「素直に見る」(鑑賞する)のには、何等
かの価値判断の尺度を欲している、と言う事だと思う。
自分の日常生活とは異なる次元(異なる世界の人と思っている)に対し、自分
自身の感覚、判断で何等かの評点を与えることに不安感を覚えるのだろう。
その様な質問をする人達は、はっきりと、そして厳しく言えば、自分自身の
感性、感覚に対する自信の無さ故の、問いかけだと思っている。


自分が、価値を決める時には、何等かの価値判断のよりどころを求める。
そして価値判断の大きな材料にする。
下した判断が正しいと思える為の重要な補強材料。
それが、学歴。所属団体展。等 に対する質問。


私は、無意識に出身校を書き始めてしまったが、これは常に私自身が観客から
発せられる第一声を潜在的に持っているからだと気づいた。

アーティストを紹介する時には、自動的に出てくる慣例の序奏?を始めて
しまったと言う事。である。

 

とりわけ、私のように抽象画を発表している者に対しては、観客の反応は顕著に
現れる。
こちらが、一定年令を超えると「先生。どちらの大学でお教えになっているの
ですか?」が加わる。
勿論、この問いは少し意味合いが付加されている。
「(この様な抽象画を描いていて、売れないでしょう!!!お気の毒に!!!
生活基盤はどこかのが大学で教えることで、保っておられるのですよね!!!
判ってますよ!!!)」
この台詞が、勿論無言で言われた後に、「先生、・・・・」と言う、質問になる。

 

 

取り留めも無く、ワイン専門店のカウンターに3人は並んで、話しを
続けた。
外に出てくると、余りに寒くて酔いが急激に引いてしまった。
良いワインを沢山飲んだのに、ああ惜しい!!!